ATAカルネ制度とは?
国際展示会出展時の通関をスムーズにする仕組みとは? 国際展示会や見本市、商談会などで一時的に商品や機材を海外へ持ち出す機会のある企業にとって、通関手続きは一大ハードル。 「関税を払う必要があるの?」「現地で通関が複雑だったらどうしよう…」といった不安を解消してくれるのが、「ATAカルネ制度」です。 今回は、知っておくと得する「ATAカルネ」の仕組みと活用方法について、わかりやすく解説します。 ■ ATAカルネ制度とは? ATAカルネ(ATA Carnet)とは、展示品・商談用サンプル・職業用具などを一時的に国外へ持ち出す際に使える「通関手帳(パスポートのようなもの)」です。 通常、物品を輸出入する際には関税や消費税が課せられますが、カルネを使用すれば「課税を免除」され、手続きも簡略化されます。 ATAとは「Admission Temporaire/Temporary Admission」の略で、フランス語と英語の頭文字を組み合わせたものです。 ■ どんなときに使えるの? ATAカルネは、以下のようなケースで利用可能です: ▶ 注意:販売を目的とした輸出には使えません。あくまで「一時的な輸出・再輸入」が前提です。 ■ 利用できる国と地域 現在、世界で約80以上の国と地域がATAカルネ協定に加盟しています(例:米国、カナダ、中国、韓国、EU諸国など)。 渡航先が加盟国であれば、現地の税関でもスムーズに対応してもらえるのが大きな魅力です。 ■ 取得方法と流れ(日本国内) ■ 費用はどのくらい? ATAカルネの費用は、以下の要素で変動します: とはいえ、現地での関税支払いを回避できることや、通関手続きの簡略化を考えれば、費用対効果は非常に高い制度です。 ■ 利用上の注意点 ■ まとめ:出展・サンプル輸送の強い味方 ATAカルネは、展示会・商談の現場で“荷物の出入り”を驚くほどスムーズにしてくれる心強いツールです。とくに複数の国を巡回するようなイベント参加やツアーなどでは、現地ごとに通関書類を揃えるより圧倒的にラクになります。 これから海外展開や国際出展を予定している方は、ぜひATAカルネの活用を検討してみてください!