〜日本企業が知っておくべき基本ルールと落とし穴〜
「日本の食品をアメリカで売りたい」
和食ブームや健康志向の高まりを背景に、米国市場への進出を検討する食品事業者は年々増えています。しかし、米国で食品を販売するためには、日本国内とは大きく異なる法規制と手続きをクリアしなければなりません。
本記事では、米国で食品を販売する際に必ず押さえておくべき基本手続きを、実務の流れに沿って解説します。
1. FDA(米国食品医薬品局)への施設登録は必須
米国で食品を製造・加工・保管し、輸出する場合、まず行うべきなのが
FDA(米国食品医薬品局)への施設登録です。
ポイント
- 日本国内の製造工場・加工場も登録対象
- 2年ごとの更新(偶数年)を忘れると登録失効
- 登録がないと、米国での輸入が拒否される可能性あり
「輸出業者ではなくメーカーだから不要」ということはなく、製造に関わる施設は原則登録必須です。
2. 米国代理人(US Agent)の選任
FDA登録時には、米国内に住所を持つ「米国代理人(US Agent)」の指定が必要です。
米国代理人の役割
- FDAからの問い合わせ窓口
- 緊急時(リコール等)の連絡対応
- 査察時の連絡調整
英語対応・規制理解が求められるため、専門会社やコンサルタントを利用するケースが一般的です。
3. 事前通告(Prior Notice)の提出
食品を米国へ輸出する際、貨物が米国に到着する前にFDAへ「事前通告」を行わなければなりません。
事前通告で求められる情報
- 製品名・内容量
- 製造者・FDA登録番号
- 輸送手段・到着港
この手続きを怠ると、貨物の差し止めや廃棄につながるため要注意です。
4. 米国基準に適合した食品ラベル表示
米国では、食品ラベルに非常に厳格なルールがあります。
日本向けパッケージをそのまま輸出することは、ほぼ不可能です。
主なラベル要件
- 商品名(英語)
- 内容量(オンス・ポンド表記)
- 原材料表示(アレルゲン強調表示)
- 栄養成分表示(Nutrition Facts)
- 原産国表示
特にアレルゲン表示ミスはリコールにつながりやすいため、専門家チェックを強くおすすめします。
5. FSMA(食品安全強化法)への対応
米国では、食品の「事後対応」よりも「予防」が重視されます。
その中心となるのがFSMA(食品安全強化法)です。
代表的な対応義務
- 危害要因分析(HACCPに近い考え方)
- 衛生管理記録の整備
- サプライチェーン管理
FDAは海外工場にも査察に入る権限を持っているため、「日本にあるから大丈夫」という考えは通用しません。
6. 米国税関・輸入者との連携
実際の通関では、FDAだけでなく
U.S. Customs and Border Protection(米国税関)
との連携も不可欠です。
多くの場合、
- 米国側の輸入者(Importer of Record)
- 通関業者(Customs Broker)
と協力しながら進めることになります。
まとめ:成功のカギは「事前準備」
米国で食品を販売するためには、
- FDA施設登録
- 米国代理人の選任
- 事前通告
- 正しい食品ラベル
- 食品安全体制(FSMA対応)
といった複数の必須手続きをクリアする必要があります。
裏を返せば、これらを事前に整えれば、米国市場は非常に大きなチャンスでもあります。
「何から始めればいいか分からない」「自社製品が対象になるか不安」
そんな場合は、専門家に相談しながら一歩ずつ進めることが、最短ルートです。
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