米国向けに食品や関連製品を輸出しようとすると、必ず出てくる疑問があります。
「FDAとUSDA、どっちに登録すればいいの?」
「両方必要なケースもある?」
結論から言うと、製品の“中身”によって管轄がまったく異なります。
間違えると、輸入拒否や販売停止につながるため注意が必要です。
この記事では、FDAとUSDAの違いと、どちらに登録すべきかを分かりやすく解説します。
FDAとは?管轄する製品の特徴
FDA(米国食品医薬品局)は、
「人の健康に関わる製品全般」を管轄する機関です。
FDAの主な対象
- 加工食品(菓子、飲料、調味料など)
- サプリメント
- 化粧品
- 医療機器
- 食品添加物 など
ポイント
- 肉・家禽・一部卵製品を除く、ほぼすべての食品がFDA管轄
- 海外製造施設はFDA施設登録が必須
- 2年ごとの更新義務あり(偶数年)
「迷ったらFDA」と言われるほど、対象範囲は広いのが特徴です。
USDAとは?管轄する製品の特徴
USDA(米国農務省)は、
農畜産物および動物由来食品を主に管轄します。
USDAの主な対象
- 牛・豚・鶏などの肉製品
- ハム・ソーセージ・ベーコン
- 家禽製品(チキン、ターキーなど)
- 液卵・卵加工品(一部)
ポイント
- 製品ごとの承認(ラベル・成分)が必要
- 国・施設単位での認可が求められることが多い
- FDAより審査が厳格な傾向
特に肉含有量が高い加工食品は、USDA管轄になる可能性が高くなります。
FDAとUSDAの違いを一目で比較
| 項目 | FDA | USDA |
|---|---|---|
| 主な役割 | 食品・健康関連全般 | 農畜産物・肉類 |
| 対象食品 | 加工食品・飲料・サプリ | 肉・家禽・卵製品 |
| 登録形式 | 施設登録(2年更新) | 製品・施設認可 |
| 管理の厳しさ | 標準的 | 非常に厳格 |
どちらに登録すべき?判断のポイント
判断基準はシンプルです。
FDAに登録すべきケース
- 植物由来・加工食品
- 肉を含まない、またはごく少量
- サプリ・飲料・菓子類
USDAに該当する可能性があるケース
- 肉・家禽が主原料
- ハム、ソーセージ、ミートボールなど
- 肉含有率が一定以上
⚠️ 注意
一部の製品では、
「FDA登録+USDA承認」の両方が必要になるケースもあります。
よくある誤解:「とりあえずFDA登録すれば安心?」
これは非常に多い誤解です。
- USDA管轄製品 → FDA登録だけでは不十分
- 誤った管轄 → 米国での輸入拒否・販売停止
米国側の輸入者や税関は、管轄ミスに非常に厳格です。
まとめ:製品内容がすべてを決める
FDAとUSDAの違いは、
「会社」ではなく「製品の中身」で決まる点が最大のポイントです。
- 多くの食品 → FDA
- 肉・家禽中心 → USDA
- 判断が難しい場合 → 事前確認が必須
正しい管轄を理解することが、米国ビジネス成功の第一歩です。
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