「世界に向けて商品を売りたい」「eBayやShopifyで海外販売に挑戦したい」
そんな夢を描く人が増える中、意外と見落とされがちなのが法律・規制の壁です。
越境ECはチャンスが大きい反面、国ごとのルールを無視して販売してしまうと、アカウント停止・罰金・返品トラブルなどのリスクも潜んでいます。
今回は、越境EC初心者が陥りがちな法律・規制の落とし穴と、その対策方法を具体的に解説します。
⚠ 越境ECでありがちな法律・規制の“落とし穴”
1. 禁止・制限されている商品の販売
各国には輸入禁止品・規制品があり、日本で普通に売られている物でも、海外ではNGの場合があります。
例:
- サプリメント:成分が現地で未認可、医薬品扱いになることも
- 食品類・お菓子:ラベル表示が義務づけられていたり、税関で廃棄されるケースも
- リチウム電池入りの電子機器:航空輸送に制限あり
対策:
発送先の国ごとの「禁制品リスト」や、配送業者(DHL、FedEx、EMSなど)の注意事項を事前に確認すること。
2. 現地税制・関税の知識不足
越境ECでは、購入者が商品を受け取るときに関税やVAT(付加価値税)を請求されるケースがあり、それを知らないとトラブルの原因になります。
よくある誤解:
- 「送料込みだから全部払ったと思った」
- 「関税はセラー側が負担すべきだ」など
対策:
- 商品ページに「Buyer is responsible for import duties」などと明記
- 主要国(EU、UK、US、AUなど)のVATや関税の基本を押さえる
- DDP(関税・税金込み配送)かDAP(受取人払い)を明確に区別して案内
3. 無許可の販売で法令違反
日本国内で販売許可がある商品でも、輸出には別途許認可が必要なケースがあります。
例:
- 医薬品(要厚労省許可)
- 電波を使う製品(無線機器など)→ 技適マークがあってもNGの場合あり
- 動植物製品(木製品やレザー製品)→ ワシントン条約や検疫対象
対策:
- 仕入れ元や通関業者と事前に相談
- 経済産業省・税関・国際配送会社の情報を確認
4. 知的財産(ブランド)の侵害
eBayやAmazonでは偽物や無許可ブランド商品の取り締まりが非常に厳しく、アカウント停止のリスクが高いです。
よくある失敗:
- 海外ブランド風の商品をノーブランドで販売
- キャラクター付き商品(ドラえもん・マリオなど)を輸出
対策:
- 商品が正規品かどうかを必ず確認
- 海外販売に必要な「販売許諾(ライセンス)」の有無をチェック
- 本人が撮影したオリジナル画像・説明文を使う
✅ 越境EC初心者のための“3つの対策”
① 最初は「安全なジャンル」から始める
例:アパレル、日用品、未使用雑貨など、規制リスクが低いもの
② 主要国の輸出入ルールを把握する
最低限「アメリカ・EU・イギリス・オーストラリア」のルールだけでも学ぶ価値あり。
③ 信頼できる配送業者・通関業者と連携する
DHLやFedExは輸出サポートが手厚く、個人事業主でも相談可能。
💬 まとめ:越境ECは「ルールを知って」こそ成功する!
越境ECは夢が広がるビジネスですが、「知らなかった」では済まされない落とし穴がたくさんあります。
とはいえ、基本的な規制や対応策を知っておくだけで、多くのトラブルは回避可能です。
売上アップの前に、まずは「正しく安全に売る」ことを心がけましょう。
地道な準備こそ、海外ビジネス成功の第一歩です。
※本記事の情報は執筆日時点のものです。今後サービス内容や料金等が変更される可能性がありますので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。