日本国内ではBASEやShopifyなどで無在庫販売(ドロップシッピング)が一般的になりつつありますが、eBay(イーベイ)では無在庫販売に明確なルールと制限があります。
知らずに始めてしまうと、アカウント停止など重大なペナルティにつながることも。
本記事では、eBayでの無在庫販売の可否、公式ルール、リスク、そして安全な販売戦略について詳しく解説します。
【目次】
- 無在庫販売とは?
- eBayでの無在庫販売は許可されているのか?
- eBayが禁止している「無在庫販売」とは
- 無在庫販売の主なリスク
- 無在庫販売をするなら押さえておきたいポイント
- 安全な販売方法と代替戦略
- まとめ:ルールを理解して正しく販売しよう
1. 無在庫販売とは?
「無在庫販売(ドロップシッピング)」とは、商品を自社で在庫として持たず、注文を受けてから仕入先(卸業者や他のECサイト)から直接お客様に商品を発送する販売形態のことです。
在庫リスクがないため、個人でも始めやすい手法ですが、プラットフォームごとにルールが異なります。
2. eBayでの無在庫販売は許可されているのか?
結論から言うと、一部の無在庫販売は認められていますが、多くのケースはeBayのポリシー違反です。
eBay公式ポリシー(英語)では、以下のように定義されています:
You must be the seller of the item listed on eBay. Using another retailer or marketplace to fulfill eBay orders is not allowed.
つまり、AmazonやWalmart、AliExpressなど「他のマーケットプレイスから発送」する行為は禁止されています。
3. eBayが禁止している「無在庫販売」とは?
禁止されるケース(ポリシー違反)
- eBayに出品 → Amazonから購入 → 購入者へAmazonから直送
- eBayに出品 → AliExpressから購入 → 中国から直送
上記のような「他マーケットプレイスからの発送」は、「Drop Shipping Policy違反」とされ、以下のような制裁が課される可能性があります:
- 出品削除
- 販売制限(サスペンド)
- 最悪の場合、アカウント永久停止
4. 無在庫販売の主なリスク
4-1. 商品の在庫切れリスク
仕入先の商品が売り切れていると、取引キャンセルになり評価が悪化。
4-2. 発送遅延と追跡番号問題
発送までに日数がかかると、発送遅延率や追跡率が低下し、アカウントの評価に悪影響。
4-3. 品質・梱包・返品トラブル
自分で検品できないため、商品の破損や誤送が発生しやすい。
4-4. eBayの監視システム
配送元住所や配送日数から、eBayが「無在庫」と判断してアカウントに警告を出すことがある。
5. 無在庫販売をするなら押さえておきたいポイント
もし無在庫モデルで販売したい場合は、以下のような条件を守る必要があります。
- 「卸業者」や「自社倉庫」など公式に契約したサプライヤーからの発送に限定
- 納期はeBay規定のHandling Time内(最大3日以内)に発送
- 追跡番号の提供が可能であること
- 梱包や発送ラベルに他社のロゴや名前が入らないこと
つまり、「Amazonの箱で届いた」などがバレると即アウト、というわけです。
6. 安全な販売方法と代替戦略
6-1. 小ロット在庫を確保する
少数でも自分で在庫を持つことで、eBay規約を遵守しつつ安定運営できます。
6-2. 国内発送 or ローカル倉庫を使う
eBay公認の「Fulfillment by OrangeConnex(旧:eBay Managed Delivery)」などを活用するのも有効。
6-3. 無在庫に近い「ハイブリッド運用」
「売れ筋商品だけを少量在庫」「受注生産形式の商品を扱う」など、無在庫と在庫の中間的な戦略も検討の価値あり。
7. まとめ:ルールを理解して正しく販売しよう
eBayでの無在庫販売は、原則的に「他のマーケットプレイスからの直送は禁止」というルールを理解することが大前提です。
一時的に売上が出ても、アカウントが止まってしまえば元も子もありません。
信頼されるセラーを目指すためにも、eBayの規約を守りながら、持続的かつ安定的に販売できる方法を選ぶことが重要です。
※本記事の情報は執筆日時点のものです。今後サービス内容や料金等が変更される可能性がありますので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。