―「出品だけでは売れない」時代のリアルな販売戦略とは
世界最大のECプラットフォーム「Amazon.com」。
中でもアメリカ市場は、日本の約10倍とも言われる圧倒的規模を誇り、多くの日本企業が“越境ECの本丸”として注目しています。
「アメリカAmazonに出品してみたいけど、何から始めたらいいの?」
「在庫はどう管理する? 英語対応は必要?」
そんな疑問を持つ方に向けて、実際の流れ・必要な準備・売るためのポイントを一気に解説します。
📝STEP 1:アカウント登録(Amazon.comに出店)
➤ 個人 or ビジネス?
米Amazonで販売するには「セラーアカウント」を作成します。
日本から登録する場合も可能で、ビジネスアカウントが推奨されます。
必要書類の一例:
- パスポート or 会社登記簿
- 銀行口座情報(日本の口座も可)
- 電話番号(日本番号OK)
- クレジットカード
- 納税情報(米国TINがなくても可)
URL: https://sellercentral.amazon.com
📦STEP 2:販売方式を選ぶ(FBA or FBM)
販売方法 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
FBA(Fulfillment by Amazon) | 商品を米Amazon倉庫に預け、Amazonが発送・返品まで対応 | ✅ 配送が早く、Prime対応、レビューが増えやすい |
FBM(Fulfillment by Merchant) | 日本から個別発送、自社で梱包・返品対応 | ✅ 初期コストを抑えられるが配送遅延リスクも |
💡 初心者やレビュー獲得を狙うならFBAがおすすめです!
🌐STEP 3:商品登録とローカライズ
商品登録には何が必要?
- 商品名(英語)
- 商品説明・仕様(英語で自然な表現に)
- 画像(白背景、1,000px以上推奨)
- JANコード or UPCコード(GS1取得可)
- カテゴリ選定(誤ると検索に出ません)
📌 和製英語・直訳NG!現地の「検索キーワード」を意識することが重要です。
例)「Neck Cooler」より「Cooling Scarf」など、現地で使われる言葉を!
💰STEP 4:価格設定と費用の理解
Amazon販売でかかる費用とは?
- 月額出店料:$39.99(プロフェッショナルプラン)
- FBA手数料:売上の約15% + 配送・保管料
- 為替手数料:約2~3%(Amazon送金時)
👉 利益が出るかどうかは、「原価+関税+FBAコスト+広告費」の計算がカギ。
📣STEP 5:売るためのプロモーション戦略
① 広告(Amazon PPC)
キーワード広告を出すことで検索結果の上位に表示されます。
競合が多い商品ではほぼ必須。
② 商品レビューの獲得
アメリカの消費者はレビュー文化が強いです。
初期レビュー0件だと、商品がどれだけ良くても売れません。
✔ Vineプログラムやレビュー依頼メールで仕組みづくりを。
③ SEOとA+コンテンツ
タイトル・説明文・箇条書きを最適化し、商品詳細ページの見栄えもアップ。
ブランド登録でA+コンテンツ(画像や表のカスタム説明)を使えばCVRが20%以上向上するケースも。
⚠ アメリカAmazonで気をつけること
- FDA、CPSC、ULなどの規制:カテゴリによっては事前申請が必要(例:コスメ、電気製品、子ども向け商品など)
- 返品率が高い:アメリカは返品が当たり前。商品説明の正確さが重要。
- 英語対応:カスタマーからの英語問い合わせは必ず発生します。
🌍 まとめ:アメリカAmazonは“準備8割、運用2割”
アメリカAmazonは確かに大きな市場ですが、出品すれば勝手に売れる時代は終わっています。
競争が激しい分、商品の差別化・英語対応・物流戦略・広告運用を丁寧に組み合わせる必要があります。
特に初心者にありがちなミスは「とりあえず出してみる」こと。
そうではなく、「何を、誰に、どう届けるか?」を最初にしっかり描くことが、越境EC成功の第一歩です。