〜国際配送で止まらないための“魔法のワード”とは?〜
「ちゃんと発送したのに通関で止まった…」
「関税が高く請求されて、受取人が拒否!」
──そんな国際配送トラブルの多くは、「通関時の申告内容」が原因です。
実は、各国で“通関に反応しやすいキーワード”が存在するのをご存じでしょうか?
今回は、国別に注意すべきキーワードや表現方法を紹介しながら、「止まらない」「疑われない」「損しない」ための申告テクニックを解説します。
💬 なぜ“キーワード”で通関に引っかかるの?
各国の税関は、インボイス(送り状)やラベルに記載された品名・用途・価値などをもとに、課税や検査の判断を行っています。
📦 そのとき、「曖昧」または「疑わしい」表現があると、要注意としてピックアップされてしまうのです。
🇺🇸 アメリカ:”Gift”や”Sample”は逆に疑われる?
- 避けたいワード:「Gift」「Sample」「Electronic device」
- 理由:米国ではギフト・サンプルを装って課税逃れをする事例が多いため、かえって検査対象になりやすい。
- 代替表現例:
- ❌ Gift
- ✅ Personal item for friend(友人宛の私物)
- 注意点:$800以下の「De Minimis」ルールがあるため、価値を正しく記載すると非課税対象になる可能性も。
🇪🇺 EU諸国:”Clothing”は要注意!
- 避けたいワード:「Used clothes」「Fashion goods」「Shoes」
- 理由:衣類・履物は関税分類が複雑かつ課税対象になりやすい。特に「used(中古)」は衛生面で引っかかる。
- 代替表現例:
- ❌ Used clothes
- ✅ Cotton T-shirt for personal use
- 注意点:2021年以降、EUではすべての商業貨物にVATが課税対象。記載価格やHSコードに注意。
🇨🇳 中国:”Electronics”と”Jewelry”は即検査対象!
- 避けたいワード:「Smartphone」「Jewelry」「Tablet」
- 理由:転売・税逃れが多く、特にIT製品・貴金属は厳しく監視。
- 代替表現例:
- ❌ Electronic gadget
- ✅ Plastic phone case (for personal use)
- 注意点:価値が安すぎても疑われます。「正確で妥当な価格」が信頼のカギ。
🇦🇺 オーストラリア:”Food”や”Health”に厳しい!
- 避けたいワード:「Health supplement」「Snack」「Tea」
- 理由:オーストラリアは検疫が非常に厳格。動植物系製品は高確率で止められます。
- 代替表現例:
- ❌ Green tea
- ✅ Dried leaf product (non-edible, personal use)
- 注意点:原材料名や使用目的を具体的に書くと通りやすい。
🇧🇷 ブラジル:通関よりも「受取人番号」が重要!
- 避けたいワード:特に品名ではなく、受取人情報の不備が大問題。
- 理由:ブラジルでは、税関よりも「CPF番号(個人納税者番号)」の入力が必須。
- 代替表現例:
- インボイスに受取人のCPF/Tax IDを必ず記載!
- 注意点:個人でも商業貨物でも関係なく必要。番号がないと受け取れず返送確定。
🛑 通関で止まりやすい「グローバルNGワード」
キーワード | なぜダメか | 替え方の例 |
---|---|---|
Gift | 税逃れ疑い | Personal item |
Sample | 商用用途と誤解 | Product for trial |
Electronics | 高額課税対象 | Plastic accessory |
Clothing | 税率が高い | Cotton wear |
Cosmetics | 成分規制あり | Skin care item |
Food | 検疫の対象 | Dried plant material |
✅ 通関をスムーズにするテクニック
- 正確な品名+用途をセットで書く
例:“Leather wallet (gift for friend)” や “Plastic figure (personal collection)” - 価格は“正当な市場価格”で申告
安すぎると虚偽申告と見なされ、却ってトラブルに。 - 関税コード(HSコード)を使う
DHLやFedExを使うなら、簡易なHSコードを併記すると通関がスムーズに。 - 事前に受取人に現地ルールを確認させる
特にラテンアメリカ諸国やインドでは、税番号や通関登録が必要なケースが多い。
✍️ まとめ:通関のカギは「言葉の選び方」
国際配送で通関をスムーズにする秘訣は、どう書くか=“ことば選び”にあります。
その国が“疑うワード”を避け、“通りやすいワード”を意識することで、配送の遅延・追加課税・返送のリスクを減らすことができます。
📦 言葉ひとつで、荷物の運命が変わる──そんな時代だからこそ、ちょっとした配慮が大きな差になるのです。
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