かつてはeBayといえばPayPal、というほど密接な関係にあった両社。しかし、2021年以降、大きな変化が訪れました。
現在ではeBayとPayPalは別々の企業として運営されており、支払い方法も大きく変わっています。
この記事では、eBayとPayPalの関係の歴史、現在の支払い方法、出品者・購入者への影響をわかりやすく解説します。
【目次】
- eBayとPayPalの関係とは?
- なぜeBayはPayPalを手放したのか
- 現在のeBayの支払いシステム「Managed Payments」とは
- 支払い方法の変更でセラーに起きたこと
- 購入者側の支払い方法はどうなった?
- eBay販売で今もPayPalは必要?
- まとめ:最新の支払い事情に合わせて準備をしよう
1. eBayとPayPalの関係とは?
かつてeBayは、PayPalを公式な決済手段として採用していました。
2002年にはeBayがPayPalを買収し、長年にわたって両社は一体運営されていたのです。
しかし…
- 2015年:eBayとPayPalは分社化
- 2020年以降:eBayはPayPal決済から脱却し、自社主導の新たな決済システムへ移行
つまり現在、PayPalはeBayの決済システムではなくなっています。
2. なぜeBayはPayPalを手放したのか
主な理由は以下のとおりです:
- 決済手数料の削減:PayPalを介すとeBayにもPayPalにも手数料が発生していた
- ユーザー体験の一元化:eBayのサイト内で決済プロセスを完結させたかった
- 売上管理の効率化:eBay主導のシステムで、出品者への支払いも一括管理できるように
この流れで登場したのが、次に紹介する「Managed Payments」です。
3. 現在のeBayの支払いシステム「Managed Payments」とは?
**「Managed Payments(マネージド・ペイメント)」**は、eBayが自社で提供する一元化された決済システムです。
出品者の売上は、eBayから直接支払われる形式となります。
対応している主な支払い方法(購入者側):
- クレジットカード / デビットカード
- Apple Pay
- Google Pay
- PayPal(購入者が選べば使用可)
- Afterpay(分割払い、対象地域のみ)
出品者側としては、PayPalアカウントは不要になりました。
4. 支払い方法の変更でセラーに起きたこと
メリット:
- PayPal口座がなくても販売可能
- 入金管理がeBay上で完結
- 売上が自動で銀行口座に振り込まれる
デメリット:
- 入金タイミングが以前より遅い(通常は販売後1~2営業日)
- PayPal残高での即時支払いができないため、キャッシュフローに注意が必要
5. 購入者側の支払い方法はどうなった?
購入者は、従来どおりPayPalを含む複数の支払い方法から自由に選択できます。
ただし:
- eBay経由での決済処理のため、PayPal支払いでもセラー側はPayPalを使っていない
- PayPalの「売上を受け取る機能」は無関係になった
6. eBay販売で今もPayPalは必要?
基本的には不要です。
ただし以下のケースではPayPalアカウントがあると便利です:
- 過去の販売履歴がPayPalに残っている場合の照会用
- 他のマーケットプレイス(例:Shopifyや個人EC)で使う場合
- 購入者として支払うときにPayPalを使いたいとき
7. まとめ:最新の支払い事情に合わせて準備をしよう
- eBayは現在「自社の決済システム(Managed Payments)」を導入中
- 出品者はPayPalなしで販売・売上受け取りが可能
- 購入者はPayPalを含め複数の支払い手段を選べる
- 今後も支払い方法の多様化が進むと予想される
出品者としては、銀行口座の登録や入金サイクルの理解が必須。旧来のPayPal運用から切り替える準備ができているか、今一度見直しましょう。
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