✅ 日本郵便(EMS/国際郵便)
- EMSなど国際郵便サービスでは、荷物の損傷・紛失への補償制度が設けられている。内容品の破損や紛失があった場合、「差出人から追跡請求書を提出 → 実損額または申告額(要申告)を補償」する仕組み。補償上限は条件によるが、高めの補償が可能。
- ただし、補償を受けるには「外装(箱・封書など)や中身の状態、梱包状態、配送控えを含めた証拠の保管」「受取人または差出人からの申告」「できるだけ早い連絡」が条件となる。
- また、補償対象でないケース(たとえば梱包不備、外装に損傷の痕がない、重量変化なしなど)は補償を断られることもある。
→ 要するに、「補償制度はあるが、証拠の提示や手続き・条件がややシビア」。郵便局経由でのやりとり、受け付け方法、あるいは国・地域による対応の差などもあり、対応の手間がかかる/“無難な内容品”でないと補償が通りにくい、という声もあるようです。実際、ネット上には「申請したけど補償されなかった」「手続きであきらめた」という経験談もあります。
🚚 FedEx/DHL(国際宅配便/クーリエ)
- FedEx も DHL も、国際輸送において 「紛失・破損・遅延」に対するクレーム/補償申請のための仕組みが整備されている。たとえば FedEx では、所在不明、損傷、遅延などのクレームは「配達から 21 calendar days以内に申請」「遅延・誤配は 9か月以内」など期限が明示されている。
- クレーム申請は専用フォームで行い、追跡番号または航空貨物状番号 → ケース番号(C-…で始まる番号)で “サポートチケット” を管理する体制。進捗や結果もサポート窓口で確認できる。
- また、DHL についても、公式に「お問い合わせ/クレーム申請窓口」が設けられていて、荷物の追跡、トラブル報告、補償対応などが比較的スムーズにできるようになっている。
→ つまり、国際宅配便は 補償申請の手続きがわかりやすく、専用サポート窓口が整っており、比較的 “安心感” と “対応の明快さ” がある点が強みといえます。
⚠️ クレーム対応の「差」と「注意点」
| 項目 | 日本郵便(EMS/国際郵便) | FedEx/DHL(国際宅配便) |
|---|---|---|
| 補償制度の有無 | あり。損害要償額申告で最大数百万〜数十万単位まで可能。 | あり。クレームフォーム+サポート窓口で、紛失・破損・遅延など申請可能。 |
| 手続きのわかりやすさ | 手続きはやや煩雑。梱包・中身・配送控えの証拠保管と、申告の早さが重要。 | フォーム・追跡番号で管理。ケース番号でサポート追跡でき、手続きの明快さが優れる。 |
| 補償を受けやすさ | 梱包や外装の状態、申告内容、受取人または差出人の協力など、条件がやや厳しい。経験者には「補償が通らない」「手続きで挫折」するケースも。 | クレーム制度とサポート体制が整っており、条件を満たせば比較的スムーズ。ただし「正当なクレーム/証拠提出」が前提。 |
| スピード/対応速度 | 国際郵便ゆえ、調査〜補償対応まで時間がかかる可能性あり。 | 国際宅配便のネットワークとサポート体制で、比較的早い対応が期待できる。 |
📌 どちらを選ぶか:シチュエーション別おすすめ
✅ コストを優先/軽く小包を送りたい → 日本郵便(EMS)
- 費用を抑えたい、あるいは高価でない商品。
- 補償はあくまで「万が一のため」の保険程度と割り切れる。
- ただし、補償をあてにするなら梱包や証拠保管を徹底。
✅ 安心性・補償請求のしやすさ・クレーム対応の明快さを重視 → FedEx/DHL
- 高価な商品、壊れ物、重要な配送。
- 紛失/破損などのリスクがあればクレームしやすさを優先。
- 追跡・補償・サポート体制が整っている安心感が欲しい。
🧾 なぜ差が出るのか — 背景となる仕組みの違い
- 日本郵便は「郵便」という枠組み。EMS や国際郵便は政府系または公的な郵便事業の延長で、“万一の補償あり” が標準だが、そのぶん 責任の範囲や条件が厳格。
- 一方、FedEx/DHL は 商業ベースの国際宅配便(クーリエ)。追跡・補償・クレーム処理はビジネスサービスとして整備されており、“顧客サービス” としての対応品質が重視されている。
📝 実際に使うなら:私のおすすめする「備えと流れ」
- 送るものが高価または壊れ物なら最初から FedEx/DHL を使う。
- 日本郵便(EMS)を使うなら、梱包をかなり丁寧にし、「外装の写真+内包の写真」「配送伝票控え」は捨てずに保管。
- 荷物到着後、破損・不足・遅延があれば速やかに「追跡請求書(またはクレームフォーム)」を提出。遅延・放置は補償や対応が難しくなりやすい。
- 国際取引/越境ECの場合は、万が一に備えて「明確なインボイス」「内容品価格申告/保険申し込み」を忘れずに。
✅ まとめ
- 日本郵便の EMS/国際郵便も補償制度はあるが、クレーム対応は「条件厳格・手続きやや面倒」なことが多い。
- 一方で、FedEx/DHL といった国際宅配便は クレーム申請・補償の仕組みが整備され、サポート窓口が明確で、対応の明朗さ・速さで優位。
- 重要・高価・壊れ物を送るなら国際宅配便、コスト重視で軽い荷物なら郵便――という使い分けが実用的。
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